大劇場公演2

星組公演『エル・アルコンー 鷹ー』は一度目の方が集中して観ていたのが原因かもしれないけれど(話が早すぎて理解できないといううわさを聞いていたので)全体的な雰囲気は楽しかった。ただ二度目の方が全体的な調和というかメリハリというか表現はだんぜんよくなっている。観る側が焦らなくても観ることができる余裕のようなものが出てきていた。
今公演で退団される綺華れいさんはいい役をもらったねぇと実感。・・・演じ方も素晴らしい。セリフは多くはないけれど、それがまたいいんじゃないか?と思う。ティリアン役の安蘭けいさんは悪役度アップが激しく、アップ分魅力も増していたのでした。高笑いにしびれる。前回にくらべ柚希礼音さんがすごくよくなっていて収穫でした。遠野あすかさんも日増しによくなった感じなのかなぁ……綺華れいさん同様ハマリ役と言えましょう。南海まりさんもよかったです。オープニングの演出はじーんとしました。難を言えば和涼華さん。どっから声出てんの??と思う時が多く、いろんなシーンで笑いそうになりました。いやたぶん私は笑っていたと思います。
ショー『レビュー・オルキスー蘭の星ー』一度目はなんかどう見ていいかよくわかんないなぁ…と感じたのだけれど、ニ度目は思う存分楽しめたのでした。不思議。とてもよかった。踊る時の足さばきなどが格段によくなっていたってのもあるんだろうけれど、たぶん私の中で見方が変わったことが大きいんだと思う。これは繰り返し何度も観たかった(私はもう観れないけど)踊りっていまいちよくわからないと感じていたけれど、私にはなにか感じるものがあるショー。
一度目もニ度目もすんげーかっちょええーと思ったのは柚希さんと涼さんが踊るシーン。星組らしい大人の雰囲気満載でいてスカッとしていて涼さん素敵すぎる。涼さんは組長さんになったり専科に行ったりしてずっと宝塚に残ってくれないかな。爺婆(主演二人がじーさんばーさんの恰好で出てくるシーンがあるのです)は、これどんどんエスカレートしてんだろーな。笑うしかねーな。と思う爺婆振り。ああいう思う存分はっちゃけられるのは演じている側も観る側も楽しいと思う。
最後(組子が大階段を降りて来て挨拶するところ)は全体的な衣装の色がすごくて目がチカチカした。ショーの途中でもそういうチカチカシーンあり。あの色彩感覚はなんだろう。たぶん熱帯地域の雰囲気を色で表現しているんだろうけれど、なんか違うよなぁ。イメージは熱帯。でもイメージのピントがちとズレてるよなぁ。狙ったけど見事に外した感じがする。なんて感じた。ただ南海まりさんのピンクのお衣装はとても似合っていて素敵で見蕩れる。
ニ度目の観劇には私の母も一緒に行ったのだけど(スマスマを観て、あらためて(今までに何度か観劇には行ったことがある)宝塚歌劇に興味を持ったらしい)ショーがお気に入りだったよう。「トップのちっちゃい人、歌めちゃくちゃうまいなぁ。でもちっちゃいなぁ。ものすごい綺麗やなぁ。悪いし。でもちっちゃいなぁ。ニ番手の人がでかい。あとほんまの父親(立樹遥さん)の人もでかい。」とズバズバ言っていた。ジェンヌ達は芸名じゃなく、愛称で呼ばれるけどあれが混乱を招くというか全然わからんことになる。とも言っていて、たいへん同感。だいぶ愛称を(必然的に)おぼえた私でも混乱するよな…という気持ちはよくわかる。パンフレットにも愛称を書いてくれたらいいのにね。