風邪・総排泄孔脱・原虫

今週初めにイシガメ女子の風雨を病院へつれてゆく。
この3年半ほどカメを診て下さる病院を(ことあるごとに)ネット検索や病院に直接電話し探しているのだけど「エキゾチック・診療可」と書いていても、確認してみると哺乳類のエキゾチック専門で爬虫類は診ていないところが多かったりするのです。以前一度だけお世話になった病院はカメも診て下さるけれど、得意なのはウサギやハムスターだった。
先日、なんとなく風雨の調子がおかしい。たまにヒューヒューと音のなる呼吸をする・・・と気付く。はじめは今まで候補にあげていた病院に連れてゆくつもりだったけれど、たまたまネット検索でヒットした病院があったので、ドキドキしながら電話をしてみたのです。そうしたらいかにもカメに詳しそうな話しぶりで気になる症状などを反対に質問される。カメの診察には時間がかかるので予約を取ってもらい診察したいとのことで、迷うことなく予約。
病院へは1時間の道のり。その間に風雨の体調が崩れたら最悪なので、風雨をいれたケースの底にカイロを貼付けケージ内には温度計を設置。しょっちゅう確認したけれど大暴れしたり、ジッとしたりのくり返し。途中大暴れし過ぎてケースの開閉口が壊れる。慌ててガムテープを購入し貼付けたけれど、やっぱり時折ヒューヒュー音のなる呼吸をしていて暗い気持ちで病院へ。問診表3枚に質問事項への回答を記入。飼育環境。設定温度。エサの内容。ものすごく細かい質問がこれでもかというほど書いてあり、即回答できないこともあった。私の飼育の甘いところがあかるみに出た気分。
診察ではやはり軽い風邪をひいているとのこと。ほかに総排泄孔の腫れがあるような気がする。と伝えたら、こちらも軽い総排泄孔脱と診断される。総排泄孔の異常が気になったのはイシガメ男子の森羅と風雨が交尾をしていているのを目撃し、その直後くらいからアレッ?と思うことがあったのです。しかし別居飼育にするとまったく元通りになっていたのでホッとする。しかしながら最近たまに腫れていると思う時があった。と、あれやこれや慌てて私が言うと(言えば言うほど『おかしいと思ったことは何度もあったんじゃないか!』と思い知らされる。)先生は総排泄孔脱部分を綿棒で押し込みながら原因になりうることを説明してくださる。交尾というのも原因のひとつになる場合があるそうで、さらに脱が癖になる子もいるとのこと。綿棒で脱部分を押し込んでもらった風雨は、すぐにいきんでまた出てくるです。病院ではよほど興奮したのかさらにひどくなって鬱血している感じだった。尻尾を動かした時に脱部分が甲羅にあたり「あ〜すぐに出ちゃうなぁ。ちょうど甲羅にも当たるのかぁ・・これは治療が長引くかも・・。」と言われ、脱部分がひどくなった場合(や、まったく収まらなくなった場合)どういうデメリットがあり、そのデメリットを防ぐための治療法の説明もしてもらう。
ほかには便検査もしてもらい、少ないながらトリコモナスという原虫がいるとのこと。ほかの治療と共にこちらも駆除する方向で治療薬や家での治療法を説明される。トリコモナスは同居しているカメにも感染しているはずなので、風雨と同居していたイコロ用の薬も出してもらう。水生カメは水中で排泄し、その水を飲み水とするので、トリコモナスを外に出してもまた口から入れてしまい再感染する場合が多く、治療には時間がかかるかもしれないけれど、水換えなどで頑張ってみましょうね。と仰る。頑張ります。水換え頑張ります。
聴診器で肺の音を聞いた時に、やはり音がおかしいし、呼吸する時もかなり身体をうごかしているのでレントゲンも撮ってみていい?と言われたので、レントゲン撮影もしたのです。甲羅の上と横から撮影したもの。顔の正面から撮影したもの。の計3枚。肺にすこし影があるけれど、ごくごく軽い風邪なので早期発見できてよかったね。と言って下さったけれど、やはり一番は予防だというのはわかっているので全然嬉しくない。肺に影がある以外は大変良好でガスもまったく溜まっていないし、骨の形もいいし、卵も抱いていないし、とてもいい身体ですよ。と褒めてもらう。ほかにレントゲンでは見えないけれど、この辺りに心臓があって腸があって・・・とひと通り説明をうける。
触診では「いい感じで肥えていて元気だし食欲もあって体重も落ちていないみたいだから、治りますよぉ。下痢もしてないしね。頑張りましょうね」「この子はクチバシがキレイですねぇ。すっごくキレイなクチバシですよぉ」と・・・思ってもいないところを絶賛されてビビる。チャームポイントはむっちりした手とクチバシだそうです。
最後に左前足の筋肉部分に抗生物質を注射。思ったより針が長くて内心『ひぇぇ〜〜』と思ったけれど、注射をされた風雨は首もひっこめずにケロッとした顔をしていたのでした。「く、首くらいひっこめるかと思っった」と思わずつぶやくと、先生は笑いながら「今日はいっぱい怖いことをしたから、その怖さで注射の痛みなんかわからなかったのかもね。」と言っていた。ほんとそうなんだろうなぁ。と思う。私も疲れたけど、風雨はもっと疲れただろうよ。
処方された薬は2種類で、風邪と総排泄孔脱のための抗生物質。原虫駆除のための駆除薬。総排泄孔脱は脱症状が続くようならすぐにでも違う治療をするとのことで、よく観察し戻らないようであればいつでも電話を下さいとのこと。なにもなかった場合は2週間後に通院。2週間後には全員をつれて行くので便検査などをして下さいと伝える。
診察時間1時間半。診察中、風雨はビビって1度おもらしする。病院に行く途中にもケース内で一度もらしていたから、2度のおもらし。汚れた敷物を先生がキレイに洗ってくれたです。
帰宅後、飼育環境の見直し兼、設置場所の移動をする間、風雨をケージにいれ日向にだしていたら何食わぬ顔で甲羅干しをしていた・・・おそるべし風雨。夜になりちょっとだけ配合飼料をやると、やはり何食わぬ顔で食べていたのでした。風雨が根性の座った子でよかったと心底感謝する。
翌日から毎日2時間の薬浴。
風雨・薬浴中
風雨・薬浴中 posted by (C)キリン子