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北山緑化植物園とその近辺で出会った方々。


ピンボケしてしまったのもあるけど、冬眠明けの雄姿はこの目にしっかと焼き付けたので、まぁ、いい。
「日光で温められて岩があったけぇ。あったけぇよ」と、デカイ岩によじ登って座っていたら、足下でガサガサと音がする。『なんじゃろな？』と一人で思っていたら（同行者であり、鳥、虫、両生爬虫類嫌いの伊藤さんに「なにかいそうだ」なんて言ったら、うるさくて仕方ないから黙ってるのだ）岩と岩のすき間からひょっこりニホントカゲが顔を出す。顔というか半身を出す。


立派な成体。すき間に戻ったり出てきたりをくり返していた。そして、私の足下をうろちょろし、たまにジッと目を瞑っていた。『ここは、このお方（トカゲ）のお気に入りの場所であったのか。私がよじ登ってきたから（一瞬だけ）お隠れになったのだな』と思い至る。
「いとーさん、ここにトカゲがいるぞ。日光浴をしているのだろう。ニホントカゲだ。ちょっとだけ写真を撮らせてもらい退散しよう」と言うと、伊藤さんは無言でスルスルと岩から降りていった。さっきまでは「ヘビ嫌い。カメきもい。カエルは悪夢を見た」だのとワーワーうるさかったのに、無言で退散するとは。どんなにワーワー言っても私が同情も同調もしないうえ「ふーん。嫌いな人いるよね〜」などと張合いのない反応しかしないと見切ったのだな。

マイマイカブリ。このお方は下津井にて対面。