SOLUS
SOLUSから（注文していた）私用のカードケース（定期入れ）と同居人用のブックカバーが届く。写真では見せていただいていたけど、実際に手に取ると、デザインはもちろんのこと、縫い目と糸の処理の美しさにタメイキが出たですよ。カードケースにいたっては出っ張り部分の造形がねぇ。はぁ（感嘆のタメイキ）
SOLUS posted by (C)キリン子
イチから作っていただいたので（カードケースは素材選びもさせていただいた）こちらからの注文も多く、作家さん泣かせの客であったと感じるけれど、こちらの都合よく考え方をかえれば、歯ごたえのある客だったとも思います。
同居人は通勤電車の中で本や雑誌を読みます。本を読む時はブックカバーをする派。ブックカバー・・紙、布、ビニールっぽいの、革など・・いろんな種類が売られているけれど、同居人が気にいるものが（ここ何年かさがしても）見つかりませんでした。そこで「希望を伝えて作ってもらえばいいのだ」となったのです。柔らかい。手の馴染みが良い。滑らない。軽い。デザインがカッコイイ。というのが条件。すげぇ条件だな。同居人の好み（伊藤若冲が好き。宝塚が好き。など）や仕事などを伝え作っていただく。
試行錯誤をしていただき届いたブックカバー。写真でも伝わると思いますが、カッコイイのです。模様の入っている革・・よく見ると、うっすらと金が入っています。かっちょええ。若冲と宝塚好きの同居人にピッタリじゃ。しかもその革が縫い付けられている部分、すべり止めになります。しっかり持てるのです。ビスもアクセントになっていて、私も欲しいよ・・と思ってしまったです（でも、私はブックカバーはつけないのだ）ビスがとめてある部分（ベルトのようになっている所ね）の革がブックマークになっているのが素敵。処理の仕方も洒脱だわい。
SOLUS~2~ posted by (C)キリン子
同居人の要望通り柔らかくて、軽くて、滑らない。手に馴染む。デザインもすげ〜カッコイイ。自分のために作ってもらうって幸せなことだと感じます。
カードケースの素材は加工を施した革なのだけど『カメの甲羅をイメージした』ものなのだそうです。たくさんの素材の中で目をひくもののひとつでした。革を前に「この辺なんか昔のお風呂のタイルにも見えるわ」と笑いあったりしたのだけど、じっくり眺めるとさまざまな色が混じって、角度によって色味がかわり、ベースの色がとても綺麗。出来上がったらどんな感じになるのかな？という好奇心から『カメの甲羅をイメージした』革に決定。
そして決定後「私はカバンにモノをごちゃごちゃと沢山入れます。そして扱いが乱暴です。なので二つ折りのカードケースは嫌いです。カバンの中でいつの間にか開いてしまって形が崩れてしまうから。あ、あと切符を入れる部分を必ず作ってください。」というような事を言い放つ。扱いが乱暴・・・・作って下さる人に対して失礼だよね。今、考えるとありえん。
するとイヤな顔ひとつせず「ホックなどで留めるようにしたらどう？それなら開かないよ。そして丈夫な方がいいわね」と提案して下さいました。ホック位置も色々と考えていただく。「扱いが乱暴」発言に付けくわえ「カードケースは形が決まっているので難しいと思いますが、遊びの要素を入れてください」という無理難題な要望もしたので、変型タイプの出っ張るホックに決定。私のマイナス面をプラスにしてくれるデザインを考えて下さいました。さすがクリエイター。こうでなくっちゃ！
出っ張り部分は「おてて、あたま、しっぽ」をイメージした形。手元に来てビックリしたのだけど、うちのカメ（男子陣）の尻尾に瓜二つ。甲羅の感じと模様も、なんとなく似ているですよね。
プンタ〜SOLUS~森羅 posted by (C)キリン子
なかなか尻尾を出してくれぬ。の図（左がクサガメ・男子のプンタ。右がイシガメ男子の森羅）
プンタ〜SOLUS〜森羅~2~ posted by (C)キリン子
プンタ〜SOLUS~ posted by (C)キリン子
出っ張り部分とプンタ*1の尻尾は兄弟でした。プンタ部分は手の馴染みがよく、持ちやすいので、ピタパで改札を通る時に活躍してくれそうです。いいねぇ。
はなしはとびますが私は不真面目な反面、非常に生真面目な面があります。頭がかたい。生真面目と言えば聞こえはいいけど（人によれば、聞こえは悪いでしょう）たんに極端なだけ。時として人の意見をまったく聞こうとしない。価値観の違う人を受入れようとしない。反対に価値観が違う人を理解しようとして躍起になる。周囲が見えない。見ようとしない。自分自身「これは良くないパターンだなぁ」と思っても、どうにもこうにも風穴をとおせない。悪いパターンに陥っている自覚があれば救いようがありますが、ない時もあるでしょう。あとで気付く時もある。そしてそういう時の私は必ず遊ぶことや楽しむことを忘れています。遊ぶことや楽しむことが出来ない、しようとしない私がいるのです。
Disce gaudere・・・楽しむことを学べ・・・
ラテン語。私にとってとても示唆に富んだ言葉です。
SOLUSという言葉もラテン語。SOLUSというブランド名には『ONLY であることを誇りに思い、ALONEを楽しむ・・・・』という意味が込められているとのこと。そしてデザイナーさんは遊ぶことがとてもお上手なお方です。SOLUSという言葉もまた私にとって示唆に富んだ言葉だと感じました。カードケース（名前をつけねばなぁ）を触るたび、他力本願ではあるけれど私もSOLUSを感じ実践できればいいんだけどね。こういうのは心意気だから。
