攻略本の使い方

楽しみのひとつに「テレビゲームはしないのに、ゲームの攻略本を熟読する」ということがあります。
私の中ではかなり上位ランクの楽しみと言えます。何が上位なのかといえば・・日常生活に直接関係なく、損得も関係なく、ただただ攻略本を楽しむために読む。から。そうとうヒマな時にしかできない楽しみだしね。
一応、読むための決まりも作っていたりするのじゃ。1・今までにプレイしたゲーム。もしくは誰かがプレイするところを見たゲームの攻略本しか読まない。2・少なくとも一度はクリアするまで攻略本を見ない。という決まりです。こういうのはさ、ちょっとした決まりを作った方が断然面白いもの。
ゲームと言っても私はファイナルファンタジーくらいしかプレイしないので(数年に1度くらいの割合で他のゲームもする。それも基本はRPGニンテンドーDSを入手したらいろんなゲームをしたくなる可能性大)ですので攻略本もRPGのものばかりです。
敵のレベルがどうだとか、HPがどうだとか、弱点は何だとか、武器防具の値段だとかを丹念に読み「そりゃあのレベルで戦ったら負けるよなぁ・・・でも武器と防具をこうして、魔法もこれを使ったら・・・あのレベルでも勝てたかもしれん」とか考えるワケです・・・・クリアした後で・・・。すんごく楽しい。攻略本を読むことによって、一旦クリアしたゲームを頭の中で再構築している感じ。
熟読したのち、あらためてゲームをいちからはじめる時もあれば、途中から再開することもあり、読んだっきりになることもあります。もともと「自分でプレイしたい!」と思う方ではなく、弟がプレイしている画面を眺めて楽しんでいたクチなので、攻略本を読むだけで楽しめるタイプなのかもしれんです・・・。
今は弟と一緒に生活していないし、同居人はゲームに興味がないので自分でプレイしてクリアせねばならないけど、人のプレイする画面を見るのも、自分がプレイするのも楽しいと感じる。時には人のプレイを見る方が数段面白い時があるしな。「こいつはこういうやり方をするのか・・」とか「やっぱシューティングはうまいヤツのプレイを見るに限る」と思う。
この前も弟とチラッと会った時にゲームの話になった。今年の春に出たファイナルファンタジーXIIの話。「あの場面はどうやったか」「あのシステムは面白い。で、どうやったの?」「いや、あそこの装備はこっちの方がいいと思うけどねぇ」「私は全体的に好きであったよ。」「びっくりするような攻略法を見つけたい」「パッと見、ライセンス表は周期表に見えた」・・・・などと、まぁ、ゲーマー的な話であった。弟はクリアした後に相当やり込むタイプなので話が尽きない。弟が自分でやり込んだデータを「すごいで」と言いながら私にくれるのは笑う。ヤツとはゲームの話(麻雀や将棋、札を使うヤツなども含む)か銀ちゃん(実家の犬)の話かマンガの話くらいしかしないからねぇ。
弟といえば、今年の夏はヤツにとって大変苦しい時だったようで(たぶん今までの人生で最大に苦しかっただろうと思う)私は『こいつ、もしかしたら満身創痍のまま死んでしまうかもしれぬ。』と真剣に考えたものです。この前、母も同じような事を言っていた。
苦しい渦中にいる弟に対して私がかけることのできる言葉などひとつもなかったので、ゲームの話をしたのだけど・・・・弟はどうにかこうにか苦しい時期をやり過ごしたようで(私は心底)ホッとしているのです。
あと何年かして(もしかしたら十年以上?)「あの時はオマエがやばかったのはわかっていたから、私流に気を使ってゲームの話をしてやったんだぞ」などと言いたい。苦しいすべてを封印してしまった弟に、あの時は、あの頃は・・・と自然に振り返って話せる日が来るといいなぁ。
しめっぽい話になったけど(なってないか?)とにもかくにも攻略本は読むだけで面白い。愛読書=攻略本と言いたい時すらある。