案内状がすごい

yakuto2006-08-07

10月のはじめに木版画仲間と作品展をします(ペーペーの私としては「ど、どうして作品展なんてすることになったんだろう・・・どうしよう・・」です)昨日、伝達事項や案内状を貰いに行ってきました。
配布された案内状にビビる。
てっきり印刷所に頼んでいたものとばかり思っていたのですが、手づくり。案内の文面などは印刷なので一枚一枚摺ってはいないけれど、ハガキ(紙のことです)が手漉きだったのです。手漉き和紙の案内状なんて・・・すげ〜な。と思いました。
木版画仲間の一人に「自分で漉いた紙を使って(自分の木版画を)摺りたい」という方がいて、ご自分で漉いた紙を使って案内状を作ってくれたのだ。
その人は私と同時期に木版画をはじめたのだけれど、精力的で勉強家で研究熱心で独自の世界を持っている。その独自の世界のひとつに「自分で漉いた紙を使いたい」が入っているのです。
ふつう版画の時に使用する紙というのは、摺った時、板に紙がこびりつかず、滲まないようにドーサと呼ばれる液体が紙の表面に薄く塗られています(ドーサ引きという)ドーサ引きは紙漉き同様、職人の技が必要とされます。紙にうるさい人などは「ドーサの濃さは・・・」という指定を職人さんにするほどシビアなものなのです。
そんなドーサ引きも四苦八苦しつつもするのだよ、その人は。案内状というのは人に出すためにあるのに、出しおしみをしてしまいそうです。いや、する。
・・・あまりに素敵な案内状だったのでショックを受けつつ帰宅。もう自分の木版画出したくねぇ!状態なのです。
出したくねぇ。出さねぇ。でも、出さないとなぁ・・などと落込みながら作業を進めているのですが(一旦摺り始めると、連日しなくてはいけないのです←時間が経つと紙の状態が変化したり、板が収縮してしまうので)さらに追い討ちをかけるメールが・・・
「出品作品の件ですけどね〜ウサギ忘れてますよ〜。ウサギ出さなアカンで・・ウサギは出してくださいよ〜。あと扇子」と。ウサギ・・・もう2年も前に作ったやつです。あわてて押し入れから出してみましたが、全然懐かしくなかったです。むしろあの時の苦痛がまざまざと蘇ってきてツラかったです。
しかし、ブツブツ言ったりわめいたりしていても(↑で十分しているけど)来る日は来るので、それまでにどうにかせねばなりません。