とれない!

家から歩いて15分強のところに兵庫県立芸術文化センターという施設があります。芸術・文化・センター・・・ひとつひとつは別にとりたてて悪くない言葉だと思いますが、セットになるとなんだか悪趣味な印象を受けないでもない・・・個人的には少々押しつけがましい感じがした。しかも「ゲイブン」と略したりもします。市の職員か県の職員が(こけら落とし前だから、去年)「ゲイブン」と言っていたのだよ。どうせ略して呼ぶことを前提に考えた施設名なのだとしたら、もちっと気の利いた施設名があるだろう・・と思いましたけど、まぁ、今回の本題はそんなことじゃないのです。
・ ・・チケットがですね・・・取れないのですよ。
近所だし、どうせなら数多く気軽に行きたいのぉ・・と思っているので、ものすごく高い席はよほどじゃないと手がでない。(だすつもりもなし)そうなると、まず取れませんね。「あぁ、今回も取れなかった。ゲイブン・・盛況なんだなぁ・・・」とガックリ肩を落とす日々であります。
でも、たま〜に「絶対取りたい、観たい」と思う演目もあります。それが取れなかった時のガックリ度は結構なものなのですが・・・「敦」・・・取れなかった・・・ガックリ。ここ2週間ほどガックリしてます。
「敦」は新作?狂言であります。副題は「山月記名人伝」・・「敦」という題名は中島敦の「敦」ですね。

李陵・山月記 (新潮文庫)

李陵・山月記 (新潮文庫)

名人伝・・・いいですよね。私は好きです。はじめて読んだ時(たぶん一番有名な)弓の名人の話にゾッとしました。今もゾッとする。
全身全霊を注ぎ自分のすべてだった弓を見せても、それが何なのか、どう使うのか、自分にとってどれだけ大切だったか、なにもわからない、それ(弓)すら必要としない・・・という境地にまで達してしまう弓使いの話。全身全霊を狂言に注いできた者がそれをどんな風に演じるのか、観てぇなぁ。
名人伝のような内容は、禅の話(禅僧の伝説)などにはよく出てくると思うのですが、なんとまぁ人という生き物は狂っている。そんな所に行ってしまう人がいるのか・・・そこまで打込めるのか。とシミジミ唸ってしまう伝説ばかりです。私はその狂い方、狂った者に魅力を感じるので、「敦」を観たくて観たくてしかたなし。そういや、名人伝はそういう伝説やらをモデルにしていたのではなかったでしょうか?
狂言は楽しいし。私がはじめてみた狂言は附子でありました。「一休さんではないか??廚肇殴薀殴蘊个辰燭任后?△譟∈9佑┐襪搬臑⇔?箸?世辰燭里任蓮?隼廚い泙后?曚鵑罰擇靴?辰拭6幻世辰討里榔虧槎召盂擇靴欧任茲い任垢茲諭
それにしても「敦」が取れなかったのは重ね重ね残念なので、本でも読んで自分を慰めようと思っているところです。しかし肝心の本が見当たらんのだよ。