今月末に木版画をちょこっと外に出すのですけれど、作るのにひぃひぃ。毎日摺っって、様子みて、彫って、摺って、様子みて…のくり返し。
ひとつはイメージ通りにいきすぎて、すっきりする反面、面白くなし。今までのスタイルを変えずに焼き直しみたいな点が見え隠れして、正直作ってる本人がつまんない。ちょっと冒険した(つもり)だけど、これしきじゃあダメだと思った。
ひとつはイメージの段階でちょっとぼんやりしていて、やってもやってもそのぼんやりが抜けきれず、はじめの詰めが甘く見切り発車はダメだったか…と、2つ制作していて、全然違うところで悩む。あとの方のは、最終的にもう一回摺るか摺らないかで迷って、今も保留中。
今回は絵の具の濃度を遊んでみたけれど、これも面白いと思う面と、ピンとこない感じがして、どうしたもんかなぁ?なにがピンと来ないんだろう…わかんないなぁ…と思っていたけれど、恩師(って本人の前では言わないけれど…)に見せたら、あ!なるほど…とピンとくることを言われる。自分がやりたいと思ったことを、あんま(すくなくとも先生よりは)深めて考えていなかったんだと実感。
で、「焼き直し」の元だと思っている過去のやつをひっぱりだして眺めてみる。昔の方がずっとちゃんとできていたのでした。あの時は深めて考えるって事はあんましないで、ただ楽しくて表現したくてやったもの。深めて考えることも大事だけれど、それをとっぱらうことも大事だと思う。で、昔のやつみたいに「ただ楽しくて表現したくて」には、ちょっと戻れない感じがする。