風邪・総排泄孔脱・原虫

yakuto2007-11-30

11月16日夕方から原虫(トリコモナス)駆除のため、飼育水への投薬に加え配合飼料にも薬をしみこませイシガメ女子の風雨とイコロにあたえる。飼育水の水換えは一日一度。薬入り配合飼料をあたえるのは一日二度、朝夕。配合飼料に薬をしみこませてやる方法は、水中でたべものを摂取する水生ガメには難しい(得策ではない)方法だけれど、やってみましょう。と先生が仰ったので私は「じゃぁ皿にいれて食べさせます。」と答える。先生は「陸上で食べるの!?しかもお皿から?」とちょっと驚いていた。「プンタは皿どころか陸上ですら食べることはないんですけど、森羅はかろうじて皿から食べて(でも水場で食べる方が好き)風雨とイコロは確実に皿から食べます。らくしょーです。」私が言うとへぇぇぇ!と楽しそうに聞いてくださる。
ふたを開けてみるとなんと風雨が皿から食べることを拒否し大わらわ。飼育水にまくと、みるみるうちに配合飼料からモアモアと薬が漏れでてしまうので一粒ずつピンセットで食べさせる。薬のにおいが鼻につくのか食べ方が遅い。かたやイコロは一匹で素早く完食し手がかからず。
イコロ・投薬中
イコロ・投薬中
朝夕配合飼料ばかりではなんとなくつまらないので、夕方は少量のおやつ*1にしたが、バナナは薬がうまく混ざらなくてグチャグチャになり風雨にやりづらく、しらすも薬を混ぜにくかったので投薬中は配合飼料一辺倒でゆくことに。投薬開始2日目から風雨はすこし便や軟らかくなる。イコロは3日目から。
そして風雨、5日目には朝のつぶを3粒食べて拒否する(夕方は完食)6日目7日目には完全に拒否。口に入れても吐き出す。夕方は時間をかけて完食。
イコロはつねに完食。まだまだ足りないもっとよこせ。という雰囲気。私の気配を感じると素早く陸場の定位置(皿を置く場所)に移動しジッと待っている。時々大暴れしている。
配合飼料への投薬開始一週間後に病院へ。風雨は連れてゆき、イコロは便のみ採取して持ってゆく。結果、2匹ともに駆除成功。リクガメや鳥などのトリコモナス駆除にはフードへ薬を混ぜ込む方法が主流だそうで、薬はよく効くので2〜4日ほどで完全に駆除できるそうだ。その点、水生ガメの難しいところは水中で食料を摂取し、水中で排泄し、その水を生活水にしているため、駆除できたものをまた口から入れてしまい再感染を繰り返す場合が多いとのこと。風雨とイコロにいたってはとても早い段階で駆除できたと先生は喜んでいた。その大きな原因には皿から直接フード(配合飼料)を食べるというのが大きいとのこと。皿から食べるということは確実に薬が体内に入るから薬もきちんと効いてくれる。のだそうだ。先生は「お皿から食べるのはすごいよねぇ。いいよねぇ」と何度も仰っていたので、写真を持参すればよかった。今度病院にお世話になる時は持参して見てもらおうと思う。皿から食べないプンタなんかだと駆除は大変だったかもしれぬ。
イコロ
イコロ
イコロ
イコロ
同居していたカメに感染するのは理解できたけれど、そもそもの原因はなんなのでしょう?どちらかが以前から持っていたのでしょうか?という質問をすると「高い確率でふーちゃん(風雨)がもともと持っていたと考えられる。」と先生。トリコモナスを持っていても元気な時は外(便)に出ることがなく、体内で増殖などを押さえ込んでしまうのだそうだ。便に出る時はそれなりの数になっていたり、あとは元気がない時に押さえ込む力がなくなって便として出てしまいほかの子に染る。そういう場合は感染した子は元気だったとしても便に出てしまう場合が多い。とのこと。つまり風雨はもともとトリコモナスキャリアだったけれど元気だったので体内で押さえ込んでいた。しかし私の不注意から風邪をひかせ免疫力を低下させたことにより押さえ込む力がなくなり外に出てしまい、その時同居していたイコロに染った。ということになると思う。私は夏のはじめに一時的に風雨と同居させていた森羅からはどうしてトリコモナスが発見されなかったのか不思議だったのです。考えられることは森羅が風雨と同居していた時は風雨は元気いっぱいだったから便からトリコモナスが出ることはなく、感染することもなかったということ。そういうこともあるのかと思う。・・・ということは森羅やプンタもトリコモナスキャリアで、でも元気だから押さえ込んでいるという可能性があり、しかしながら外(便)に出ないってことは心配には及ばない。よーだ。
投薬によるトリコモナス駆除により、ほかの菌も激減したものがあり、その反対に増幅したものもあるとのこと。今回増幅したのはカンジダという菌類。これは投薬をやめて胃腸が落ち着いてきたら数が自然と減るので心配いらない。と先生。
便が軟らかくなったのは、投薬でほかの菌などが激減したり、増幅したりと環境が変った影響で、こちらもこれからおさまってくるとのこと。先生が仰るには持参したイコロの便と診察中にお漏らしした風雨の便はべつだん問題ないかたさで全然オッケーなのだそうだ。
風雨の風邪は今回も(ストレスを考慮し)レントゲンは見合わせて聴診器での診察のみ。これならオッケーです。とってもいいです。でも本当はレントゲンと合せて診るのが理想なので、注意して観察は続けましょう。総排泄孔脱は今のようにすぐにおさまればよいけれど、時間が経っても戻らない場合はすぐに電話をして連れてきてください。たとえば数時間や半日おさまらなければすぐに連れてきてください。ふーちゃん(風雨)はとくに注意して観察してあげてください。そして先日の通院時に私の不注意で根元から折り出血させてしまった右前足外側の爪は、この状態だとちゃんと生えてくるし化膿などもしていないのでだいじょーぶです。とのこと。
先生は「ふーちゃんはいつも元気ですよねぇ。はじめっから元気でしたよねぇ。あはは〜このふーちゃん見て。」と暴れている風雨を眺めながら仰る。たしかに診察中一度も手足をひっこめたことはなかったような気がする。始終四肢と頭を出しキョロキョロしたり歩いたり暴れたりしていた。あげくには先生の仕事着(なんていうの?)にお漏らしし、散々引っかきまくっていた風雨・・・・。これがプンタや森羅なら甲羅にすべてをひっこめて動かない気がする。はたまたイコロならもっと盛大に暴れているだろうけれど・・・。今まで私は風雨のことを『おとなしくてトロくてのんびりしている。そして用心深さにかける。』くらいに思っていて、けっして元気だとは思ったことがなかったので「元気ですね〜」は目からウロコ。4匹見ててもわからないことはわからないし、気付かないことも多いものだとあらためて思う。もちろん過度の思い込みもあり。
風雨の総排泄孔脱などの不安はあるけれど、とりあえずは通院終了。晴れ晴れした気持ちになる。先生にはとてもよくしていただき、色々と話を聞くのも楽しかったので当分お会いすることがないのは寂しいけれど、通院しないに越したことはないのでお祝いに同居人がケーキを買ってきたのでした。カメにはおやつ(バナナ)をやる。通院中、通常より多く*2ご飯を風雨に与えていたので、通院開始からくらべると風雨の体重は20グラム増えていた・・・・。
めっちゃ元気やねん
めっちゃ元気やねん

*1:バナナやしらすの塩抜きしたものなど。

*2:いつもは二日に一度のご飯だけれど、通院中は一日一度。配合飼料への投薬開始からは一日二度。量は二日に一度与える量を一日で与えるので倍量食べさせていたことになる。