yakuto2006-12-29

印象に残った展覧会。
昨年の今ごろからはじまった「小さな骨の動物園展」
この展覧会の図録、本屋さんで入手できるのですねぇ。

小さな骨の動物園 (INAX booklet)

小さな骨の動物園 (INAX booklet)

とっても良い内容なので興味のある方は是非図録をご覧あれ。夏に東京に行ったので「東京でも観ることができるぞい!」と楽しみにしていたのだけど、なんとお盆は閉館だったので残念でした。図録のデザインも良いですが、ポスターがとってもよかったです。
姫路市立水族館にて
姫路市立水族館にて posted from フォト蔵
琵琶湖博物館にて
琵琶湖博物館にて posted from フォト蔵
東山動物園にて
東山動物園にて posted from フォト蔵
二度行った展覧会といえば「プライスコレクション展」と「応挙と蘆雪展」・・・二度行ったと言っても前者は東京と京都に一度ずつ、後者は前期と後期で(作品の)完全入替えがあったので、それを一度ずつ・・・こんなのは二度とは言わないのかもしれんです。(同じ企画名の展覧会を一度ずつ。ってのが正確?なのかな)
プライスコレクション展は同じ作品でありながら、東京と京都では展示方法がまったく違ったので面白かった。蘆雪の展示は東京が素晴らしく、抱一と若冲の展示は京都が素晴らしかったであります。京都では(プライスコレクション展とは関係ないのだけど)素敵な絵描きさんと知り合うこともできたので思い出深し。京都といえば細見さんで展示された抱一の机かなんかは同居人がいたく気に入っていた。雪佳展も(原画の雑さが)よかった。泉屋さんで観た絵と銅鏡もよかったなぁ。銅鏡は時間がなくてザッとしか眺められなかったので改めて行かねばなるまい。
ほかに印象に残っている展覧会といえば・・(行けないであろうと半ばあきらめていた)青山二郎展。とにかく図録が素晴らしかった。「一体誰が作ったんじゃい!誰がデザインしたのだ!」と同居人と(小さく)騒ぎになるほどであったです。作ったのは(たぶん)新潮社のデザイン部。かねがね噂に聞く新潮社のデザイン部か・・・とタメ息がでました。手に取らなきゃわかんない点が洒落っ気があって良い。青山二郎のことが大好きな人が作ったんだろうなぁ。この青山二郎展を開催したMIHO MUSEUMでは、数年前に小林秀雄展をしていたりするのです。
MIHO
MIHO posted by (C)キリン子
ギャラリーも含め、けっこうマメに足を運んだと思うのだけど、あまり覚えていない・・・印象に残らなかったわけではなく、この日記とは関係のない所でしみじみと思い出したりするのだと思います。(今、私はこの日記を書きながらニャンまげ君のポスターを思い出していたりするのです。)
そーいや藤田嗣治展もホントよかったものね。エコールドパリ展にも藤田作品が(当たり前だけど)出品されていた。藤田嗣治展に藤田が作った帽子が出品されていたのだけど、あまりに可愛くて私は真似して作ったですよ。
結局、観ることが叶わなかった有元利夫さんの展覧会・・・有元さんは「欲しいものはなんでも自分で作る」人だったのですけれど、それを知った時は「そっか(自分なりに)作ってしまえばいいのか」と手を打ったですよ。私の祖母が手仕事をしていなくては死んでしまうのではないか?というような人だったので・・その祖母にべったり付きまとっていた私にとっては非常に飲込みやすい価値観でありました。「そーだよ、そーだったんだよ。自分で作るって幅を広げればいいんだよ」と手を打ったわけであります。手を打って感心したものの、そうそう簡単に作れる訳はないのですが・・・・楽しさに溢れた考え方だと思います。有元さんの作品だとアイスの棒とかカマボコ板(だっけ?)などを使って作られた手遊びのような立体物が好きだな。
展覧会とはまったく関係がないのだけど、とある店で発見したティーカバー(って言うのでしょうか?)があまりに可愛く「これ欲しい!」と思ったのだけど、えらく値が張った上に微妙に「こうすればもっと私の理想に近づくのに」と思ったので(つまりは細かい所が気に入らなかったということ)自分で作ることにしたのだけど・・・只今中断。出来る頃には「冷たいのが飲みてぇんだよ!」と言ってそうな季節なのではないか?という気がして笑えます。
その可愛いティーカバー・・・店の人のお話では「帽子として使ってらっしゃるお客様(お子様)がおられるんですよ、ははは」とのことだ。わかる。わかります。そのお子様が羨ましいです。私も帽子にしたいと思いました。
話は展覧会に戻りプライスコレクション展に出品された、蘆雪描く仙人と亀の軸はよかったなぁ。とくに仙人。風を感じたです。もう何度も何度も眺めてしまったよ。仙人の軸の前はガラガラだったので眺め放題。至福の時であった。たまに仙人の前でジーッと立ち止まっている人がいたけれど『それ、すげ〜いいですよね。でも、私も見たいから早くどいてくれませんか』とココロの中で(その人に)呟いたです。